2023-05-12

013 「?」俺はどこにいる?
1967・06 オスロ・ノルウェー

目覚めたとき自分の居場所が一瞬 解らなかった

白い天井は手の届くところにいる

2段ベッドで寝ている自分に気が付いた

家々の屋根の形から判断すると・・・ 

アメリカではない・・・? オスロにいることを思い出す

安くてうまいレストラン 見るべきところ 穴場 仲間づくりのチャンス・・・

食事時が情報交換のチャンス 急いで降りてゆくが 

数人しか残っていなかった 時計は9時を回っていた 

幸い 日系アメリカ人から今日の分の情報は ゲットしていた

まずはオールドタウンの一角にある 見通しの良いベンチにさりげなく座る 

その街の歴史を肌で感じてから 周りをゆっくり観察すると

年代物の建物が語り出してくれる

歴史的建造物ってやつだ 

大抵は教会や市庁舎 商品取引所 市場から市民生活を実感できる 

ランチはホットドッグかサンドイッチが一般的 飲み物はコーラがあればOK

貧乏旅行者にとって 食費を切り詰めるのが一番効果的節約法

事前調査で知っていた バイキング船博物館や歴史博物館は真っ先に見学

こんな小さな船で 大海に漕ぎ出し戦っていたであろう

バイキングの戦士たちに想いを寄せる

タイムスリップしそうな展示物に グリーグのペールギュント組曲 

ソルヴェイの悲しい気持ちがほんの少しわかる気がした

翌々日の朝は快晴 朝陽が眩しい

日本で事前に 鉄道乗り放題のユーレイルパスを買っていた

今日は国際列車の旅を 存分に楽しもう・・・

オスロ・ノルウェーからストックホルム・スウェーデンへ 500km 8時間の旅

車窓から景色が飛んでいく 縫うように進行方向の右や左に川が現れ

初夏の高原のような雰囲気に目が離せなかった

牧場に人を見つけ手を振ると それに応えてくれる人々がいた

見えるもの全てが楽しい 空気も香りも手の届くところにあった 

やっぱ 旅は列車に限る それぞれの良さは知ってはいたが 今はそのように思えた